令和03年6月講座資料 担当:石坂

視覚障害者に利用できるスマートフォン(iPhone編)担当石坂(荒尾)

    1 iPhoneの概要

1.本体について

各部の名称と位置の確認を行います。

電源ボタン、音量ボタン、ホームボタン、スピーカーとマイクと画面の位置を確認。

2.画面構成

iPhoneは、横に四つ、縦に六つのアプリのアイコン(マーク)が並んでいます。

一番下の四つは、よく使う項目(ドッグ)。好きなものを指定できます。

    2 画面読み上げ機能を用いた操作とタッチ操作

 ボイスオーバー(画面読み上げ機能)を有効にすると、晴眼者の一般的な操作では動かなくなります。

 ※晴眼者と視覚障害者では、操作方法(指の動かし方・ジェスチャー)が異なります。

 晴眼者は、目的のところを触ることで、その操作を行いますが、音声操作の場合、一度触った時に、その項目の読み上げがあり、項目の確認になります。実行する場合には、2種類の方法があります。

◆ダブルタップ:読み上げのあった項目を実行する方法

画面をタップして読み上げ後に2回素早く1本指で画面をタップします(画面のどの位置でも大丈夫です)

◆スプリットタップ:目的のところを一方の指で軽く触れたまま、もう一方の指で、画面の違う場所をタップ

<練習 1> 基本ジェスチャーについて

設定 → 一般 → アクセシビリティー →  voiceover ON → voiceoverの操作練習

※または、4本指のダブルタップでvoiceoverのヘルプの起動で練習します。

用語の説明

タッチ:画面に指をつけること。触った項目の読み上げが行われます。

タップ:画面をトンと軽くたたく                

ダブルタップ:トン・トンと2回素早く画面を叩きます(最後に読み上げた項目の実行)

フリック(スワイプ):画面にある埃を早く跳ね飛ばすような操作

※フリックとスワイプは、同じ意味です。

ホールド:画面に指をつけたままにする            

スプリットタップ:1本の指で目的の項目にタッチしたまま、別の指で          画面をタップ(画面の場所は、どこでもよい)

ローター    2本指を画面につけたままでダイヤルを回すように滑らせます。

          (時計回り、反時計回りに。ローター項目を変更します。その後、選んだ項目を1本指の上下のフリックで様々な操作を行います。

(文字やリンク単位、voiceoverの速度調整など)

<練習 2> 電話のアプリを起動しましょう!

①iPhoneの画面に触らないように一方の手で持ちます。

②下段4つのアイコン部分「Dock」に触れて、電話を探します。

③アプリの場所を確認後、電話アプリを一方の指で触れたまま、別の指で、どこかちがうところをタップします。(画面のどこをタップしても構いません)

<練習 3> iPhoneの画面構成を確認しましょう!

左上のアプリから触ってみましょう。

1本指で1回タップ (さわってから離す操作)

現在触れている項目を選択し、読み上げます。

(2)項目の移動 「右フリック・左フリック」

軽く画面のごみを払う様な動作で、右、または左に水平に動かします。

左上から、一つずつ右側に項目を映る練習をして

みましょう。

(3)アプリの実行 「一本指のダブルタップ」

「電話」と読み上げがあったら1本指で素早く2回タップします。すると電話の画面が開きます。

(4)もとの画面(ホーム)に戻す

ホームボタンを一回押す。

    3 「Siri(シリ)」で電話を掛ける

読み仮名は正しく、かつカタカナで登録することが必要です。

今回は、サポーターのiPhoneを使って別のサポータへ電話をかけます。

電話がかかってきた人は、2本指のダブルタップで、電話を受けます。

    3 電話アプリ

iPhoneでの 電話のかけ方について

1.電話アプリの画面構成

電話のアプリを起動したら、以前使っていた状態で表示されます。

一番下に五つのタブ(項目)があります。左下から順に

「よく使う項目」

「履歴」

「連絡先」

「キーパッド」

「留守番電話」

画面中央の下部、ホームボタンのすぐ上が「連絡先」です。

現在の画面の状況は「洗濯中の○○」と読み上げます。

今回は、キーパッドで練習します。

「キーパッド」と聞こえたところでダブルタップかスプリットタップを行います。

2.キーパッドの操作

キーパッドの画面では、画面全体に電話の数字ボタンが表示されています。

スピーカーの下部、横長い欄に入力した電話番号が表示されます。

画面中央付近を触れると「8」と音声があります。

その上が「5」、下が「0」です。

「0」の下が「発信」ボタンで、その右が「削除」ボタンです。

「1」から、右フリックで一つずつ項目を移ることもできます。

画面、全体の位置関係を確認しましょう。

3.電話をかけてみましょう!

今回は、スプリットタップの練習をします。

画面を撫でる指には、力を入れないように気を付けてください。

177天気予報電話サービスを利用します。

地方の市外局番に続けて「177」をダイヤルします。 (熊本 096-177)

番号を入力した後で発信ボタンを押すと天気予報電話サービスが聞こえます。

電話を切るためのジェスチャーは、2本指のダブルタップです。

人からかかってきた電話を受けるジェスチャーも同じ、2本指のダブルタップ

うまくとれないときは、画面下部を適当に触って、、そこから左右のフリックで「応答」と聞こえたところでダブルタップでも電話を受けられます。

注意すべきジェスチャー

◆3本指のダブルタップ:トン・トンと2回素早く画面をタップします。ボイスオーバー音声の消音切り替え              "読み上げの音声を消したり再開します。

音楽の再生時や録音の操作中、ボイスオーバーの声が不必要な時に利用します。

◆3本指のトリプルタップ: トン・トン・トンと画面を素早く3回タップします。スクリーンカーテンのオンとオフ(画面を消したり付けたりします)

※バッテリーを長持ちさせたい時や他人から画面をのぞき見されないために使います。